Wフィルグラウト工法
Wフィルグラウト工法とは
近年、補修における空洞充てん注入の重要性が再確認されています。空洞には水を伴うケースが多く、耐水性のグラウト材が望まれています。そのような中で開発されたのが、新しいタイプの2液性水中空洞充てん注入工法「Wフィルグラウト工法」です。
主な特長
Wフィルグラウト工法は、以下の特長を持った工法です。
- 1.水に希釈されません。
- 2.可塑状モルタルなので限定注入が可能です。
- 3.充てん性のよい施工ができます。
- 4.使用機械が小型で、スペースをとりません。
- 5.環境に優しい材料です。(土壌環境基準に適合しています。)
※「可塑状モルタル」=自己流動性はありませんが、若干の加圧で流動化するモルタル(ソフトクリーム状)
「Wフィルグラウト工法」は、河川および港湾の護岸背面はじめ、既設構造物周辺のあらゆる空洞充てんに適しており、特に水中では、その特性を充分に発揮します。
施工方法
当該工法は、A液、B液を別々に混練り・圧送し、ミキシングユニットで2液を混合してできる可塑状モルタルを、注入ホース、注入管を用いて所定の空洞に充てんします。
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▲フロー試験
A液のみの場合 -
▲A液とB液を混合した場合
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▲A液とB液を混合し、可塑状モルタルとなったWフィルグラウト
試験結果など
Wフィルグラウト工法は、水中における材料分離抵抗性(水中打設実験)、耐水性(水中浸漬試験)、耐海水性(海水浸漬試験)等の試験を行い、各種物性の確認をしています。また、水質試験や溶出試験を行って、環境安全性の確認をしています。詳しくは、弊社各営業所までお問い合わせください。
使用材料
Wフィルグラウト工法で使用する材料を示します。
- ・セメント(普通ポルトランドセメント)
- ・FG粘着剤
- ・FG可塑剤
A液 1.0㎡ | B液 0.05㎡ | 物性 | |||||
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セメント | FG粘着剤 | 水 | FG可塑剤 | 水 | A液比重 | A+B液・圧縮強度 | |
25日(N/m㎡) | |||||||
400 | 25 | 864 | 29.4 | 35.3 | 1.29 | 1.0 | |
450 | 25 | 848 | 29.4 | 35.3 | 1.32 | 1.5 | |
500 | 25 | 832 | 29.4 | 35.3 | 1.36 | 2.0 |
■使用材料の働きと性状
セメント:普通セメント
FG粘着剤:水とセメントに粘着性を持たせる。(薄黄色粉体、比重2.6、荷姿20kg袋入)
FG添加剤:A液の分散効果およびグラウトの強度発現促進。(白色粉体、比重2.0、荷姿20kg袋入)
FG可塑剤:グラウトを瞬時に可塑状にする。
(白色粉体、比重1.6、荷姿25kg袋入/可溶性のため混練時には比重2.0で計算します。)
■A液に対するB液の量は水温に応じて5~8%の範囲で決定する必要があります。
写真など
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橋脚フーチング
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吹付けのり枠
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護岸
お問い合わせ
Wフィルグラウト工法は、国土交通省新技術情報提供システム(NETIS)に登録されています(KT-000149-V)。
Wフィルグラウト工法に関するお問い合わせは、最寄の各営業所までお願いします。
※開発元:ショーボンド建設株式会社